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【2023年10月】アメリカの物価、下落開始。小売売上高は6ヶ月連続増加。引き続き好調。

  • Writer: Akihiro MImura
    Akihiro MImura
  • Nov 3, 2023
  • 3 min read

Updated: Jul 20, 2024

元記事:Retail Sales Get Real

The prices for many of the goods that retailers sell have been falling (2023年10月18日WSJ)



(米)商務省は、9月の小売売上高が前月を0.7%上回ったと発表しました*¹。この数字は、The Wall Street Journalが調査したエコノミストたちによる、0.3%増という予測を大幅に上回っており、6ヶ月連続の増加になります。9月はほとんどのカテゴリーで売上高が増加し、生活に密着したカテゴリーに絞った(コントロールグループ*²)小売売上高は、0.6%増加し、引き続き小売業界は好調に推移しています。

7月8月もコントロールグループの小売売上高は上方修正されており、第3四半期の個人消費は好調だったことが見てとれます。既に明るい見通しが立っていた第3四半期のGDP(第3四半期 国内総生産)は、さらに上方修正されました。


一方、インフレは現在は鈍化し落ち着きを見せています。特に、物販においてインフレの鈍化が見て取れます。


(米)労働省によると、第3四半期は第2四半期に比べ、物販の上昇は0.6%に留まっており、直近のガソリン価格の高騰の影響がなければ、これらの物価の推移は横ばいに近かったのではないかと見られています。

サービス価格は以前上昇しており、全体の物価は0.9%上昇したとされていますが*¹、昨年四半期で2-3%増加したことと比べるとだいぶ収まって来たと言えるでしょう。


さらに、現在、一部の物品の価格が下がり始めています。例えば、家電製品の価格は、第2四半期から第3四半期にかけて0.9%下がっています。また、家具や寝具に至っては、1.7%下降しています。


<参照資料1>家電製品の価格推移 2019年12月~



(引用元:The Wall Street Journal


これらの物価の下降は、大きなインパクトはありません。依然として、パンデミック前より大幅に高い物価水準で推移しています。しかし、賃金も同時に上昇し続けています。そのため、インフレが落ち着いてきた現状を鑑みると、あらゆるカテゴリーにおいて、アメリカ人の購買力は増していると言えるでしょう。


小売業者にとって、「値下げ」は悩ましい問題ですが、現状の物価の動き全体を見ると、一概にそうとも言えません。仕入れ値自体も下降傾向にあるためです。(米)労働省の統計によると、第3四半期の輸入商材(自動車関連を省く)の価格は、第2四半期に比べて0.4%下がっています。


これらの物価の動きや、消費者の購買力の上昇は、小売業者にとってプラスに働くと見られています。第4四半期は、第3四半期ほど大きな伸びを見せる可能性は低いと見られますが、年末商戦期といえるホリデーシーズンの消費は十分加速していくと予想されています。


◆ポイント

①2023年9月の小売売上高が前月を0.7%上回り*¹、好調。

②サービスを除き、特に物販でインフレが鈍化し落ち着きをみせている。

③第2四半期から第3四半期にかけて、一部の物品(家電製品・家具・寝具類など)は、価格が下降した。

④引き続き上昇する賃金と、インフレの鈍化を鑑みると、様々なカテゴリーでアメリカ人の購買力は増していると言える。


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*¹:季節要因を調整済みの数字

*²:コントロールグループ:ガソリン・カーディーラー・建設資材・フードサービスをを除いたグループ。エコノミストが個人消費の基本的な動向を調査する際に使用するカテゴリーを指します。


 
 
 

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